研究者たるもの

家には寝に帰るだけ
 
 
 
 
という人がいるが、私には全く信じられないことである。いや、けなそうというんじゃなくて、むしろそこまで集中できるのは羨ましいかぎりである。私の場合はそんな生活をしたら3日・・・は持つかもしれないが、一週間はもたないであろう。一ヶ月となると逆に慣れるかもしれない。
 昔から、一夜漬けとか直前の頑張りとかが効かないタイプであった。運動会には雨を望むタイプであった。焼き肉にはしょうゆをかけるタイプであった。それは関係ないか。今でも文献はできるだけ家で読んで、実験が済んだらさっさと帰る。もう少し実験すればできないこともないのだが、一日中実験をすると見た目より得をしないような気がする。これは私の持つ「一日に使える資源量」が低いことも関係しているのだろう。(生産性を最大化するような、実験+文献読み・論文書き・睡眠の配分についてモデルを考えてみたのだが、解けないし、そもそもそのこと自体が不毛そうなのでやめた。de Jongあたりが考えていないだろうか?)。
 
 なんでこんなことを書いているかというと、いまさっきテレビで六本木ひるず族なる人たちを見て少なからず不愉快な気分になったからである。「勝ち組に残るためには一日も休んじゃいけないんですよ寝るのは3時間ですよ大変ですよ」ってそれは勝ち組でもなんでもないだろうと。おまえは車の車輪か。赤の女王か。あんな悪趣味な高層ビル*1(画面からはそうとしか見えない。近くで見れば印象が変わるかもしれないが)に住むのが勝ち組なら、オイラは別に負け組でもいいですわ。
 
 でも私がもしひるずに住むようになったら高級ブランドをまといヘラーリなんか乗り回し、一流企業のOLらをほーむぱーてぃに招いて、高級ワインを開けながら、
「ハッハッハッ、ワタシも昔は若かったねえ」
なんて若い人相手に人生談義でもするようになるのかしら。最高に似合わないと思うが。
 でも、一日ひるず族体験くらいならやってみたいかも(←弱い)。

*1:私の定義では、高層ビルは全て悪趣味である。