紹介 貴族探偵

 

専門的な本が続いたので今日は軽めに。推理しない貴族が探偵で、実際の推理はメイドや運転手が行うというもの。この著者はこういう変則的な話が得意だ。5篇のショートストーリーから構成されている。文庫の第一刷は2013年。

 さて、肝心の読後感はいまいち期待したものとは違った。やはり探偵小説は、探偵本人が推理してこそ爽快感が得られるものだという当たり前のことを再確認しただけだった。まあ、私もメイドが推理するのは嫌いではないが、最近だと女の子が推理する小説は山ほどあるしね。

 この著者は隻眼の少女のどんでん返しが強烈だったので注目しているのだが、それを超えるものがまだ見つかっていない。