日本人への失望

 

 ちょっと刺激的なタイトルでした。思考がまとまっていないのですが、日本学術会議に対するネットの声に関しては本当に失望しかありません。

 ネットには感情的な意見が多く、建設的な議論になっていません。聞くに堪えない一方的な罵詈雑言。これらは本当に一部の声であってほしいものです。気分が悪くなりました。真面目な人なら自殺するレベルだと思います。

 私はそのような組織に列席するような業績はあげていませんので、内情については想像するしかありません。もしかしたら本当に「腐っている」のかもしれませんね(その定義がはっきりしませんが)。

 それでも、そもそも推薦が蹴られるというのがまず不可解です。蹴るほうに事務的なメリットがないからです。これまで慣例的に受け入れられてきたことを、もう一度差し戻すのはお互い二度手間ですので、断ったほうに説明をもとめる会議の姿勢は当然の態度かと思います。

(なお、一部の人は勘違いしていますが、こういうお役所的な「推薦」はたいてい複雑怪奇な書類を添付する必要があり、軽々しく推薦できるものではありません。)

 末端の手間を考えて、今回の件は政権の介入であることは間違いないでしょう。それについて政府が説明していないのはいただけません。政策に照らし合わせて、その理由を明確に説明すべきです。

 

 ・・・しかし、あらためて本当にひどい罵声です。日本人はもはや学問(で過去に優れた業績を残した人)に全く敬意を払っていない国なのではないかと思います。

 「学術会議は左翼の集まりだから早く解散しろ。でも学問は大好きだから積極的に応援したい」という人物がいる?私には全く想像ができません。

 

 

追記 同日

 編集中に、ニュースでややこしいことになっていた。ある政党が口出ししているのだ。しかし、その政党は以前、科学予算を削っていたのではないか?

 私には左も右もないが、理は通すべきだ。この事がリアルタイムで海外にも報道されていることを忘れてはいけない。すでに科学における日本の落日は、海外の一流雑誌で特集されているのだ。

 今回の件にかかわらず、科学は素晴らしいものです。