- 作者: 丸山健夫
- 出版社/メーカー: 日科技連出版社
- 発売日: 2008/06/13
- メディア: 単行本
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この本を病院の待合室で読んだのはなんか皮肉めいてる。
統計学者だった!というより、人脈を駆使した相当な政治的やり手だったという印象のほうが強烈に残っている。清らかな博愛精神を持った人物というよりは、筆者がいうようにどっちかというとサッチャーに近い人物だったのかもしれんと思ったり。
ナイチンゲールの章はわりとすぐ終わって、あとの章では日本でのスタチスチク(笑)の導入と統計学者どうしの確執とか、ゴールトンやピアソン、ゴセットとかいった有名なヒトビトのエピソードが紹介される。ちょっと作ってない?って思うようなエピソードもあるけど、面白いから許す(何様)。
ちなみに、『統計学を拓いた異才たち』(日本経済新聞社、2006)にもナイチンゲールはほんのちょっとだけ顔を出しているね(pp. 189-190)。
うん。図版も多くて楽しい本です。統計学の歴史に興味ある人は一読をおすすめ。