ナビ戦争

4年間も、僕は妻からカーナビをつけないことをなじられ続けてきたのだ。
僕はナビがじゃまくさいと思うし、そんなの時々しか必要じゃないんだし、車に地図を積んでいるんだからいいじゃないか、と言うのだが、そういうものではないらしい。


道に迷うと
「こんなときナビがあればなー」
と助手席で聞こえよがしにボソッというし。
ただでさえ迷ってイライラしているときに、そういうことを言われるのは本当に腹の立つものである。

先日の妻の旅行からの帰り、長距離バスの中で、「どうして私にナビを買ってくれないの?」と涙にくれていたという。
どうやら誇張ではなく、本当にそうだったらしいのだ。
ナビをつけていない自分がみじめになったという。
周りはみんなナビをつけているという。
そこまでナビが欲しいのか。

根負けして、好きにしたらいいじゃないかと言ったら
今日僕が喫茶店にいる間に、イ○ローハットに乗り付けて取りつけてもらったらしい。
こういうときの行動は迅速だ。
取りつけ手数料をまけさせることも忘れなかったらしい。


そして僕には数ヶ月先のことまでわかってしまうのだ。
ナビをつけたせいで前が見にくい、なんかいまいち使いにくんよなー。高かったけど、意外と使わわんのよなー。
とボヤきまくる妻の姿が。


とにかく、これでナビを買え買え買え買え言われなくてすむと思うと、心が落ち着くのである。

それに、実を言うと、つけてみるとこれはこれでけっこう楽しいものだ。