やっぱ風邪かなあ・・・

 今日は無理に実験をしたため、少しだるかった。研究室のソファにヨコになったらそのまんまスヤスヤグゥグゥといってしまった。寝具にはこだわる私としては、非常に珍しいことだ。
 私は寝る前に必ず布団の配置を確かめる。まず敷き布団、掛け布団ともに、天井の板の目と平行になっていなければダメである。また、敷き布団はシーツの中央部に配置され、シーツの端は適切に折り畳まれて敷き布団の下に位置しなくてはならない。掛け布団はその上から一枚一枚丁寧にかけるのが理想であるが、いっぺんに重ねてもさしつかえない。その後、布団の上で柔軟体操を行い、血の巡りをよくすることによって安眠できる体勢を整える。
 そうしたのちに、掛け布団をけとばしつつ、自由な格好で眠りにつくのが私にとって最高の贅沢である。

 だから何だと言われても困るが。


ゼミ(論文紹介) 


Breeding supression in free-ranging grey-sided voles under the influence of predator odour
     Fuelling, O & Halle, S.
Oecologia (2004) 138: 151-159

 今日のゼミは3年生による論文のレビュー。2年生きるネズミの生涯繁殖成功を最大にする繁殖スケジュールの問題。簡単な内容は以下(誤解もあるかもしれない)。


ある仮説(Breeding Supression Hypothesis)によると、捕食圧に年次変動がある場合、ネズミの一歳メスは、捕食圧が高い条件下では繁殖せずに来年にかけるべきである、という。一歳メスが頑張って繁殖すると、捕食や体力低下により翌春までの生存率が落ちてしまうため、早い繁殖の利益が相殺されてしまうのだ。また三年生きることはまれなため、二歳メスは捕食圧にかかわらず繁殖すべきであると予想される。
 この研究では、このパターンを実証するために、タイリクヤチネズミ(Clethrionomys rufocanus)を用いた野外実験を行った。3年間、調査区画で見られた個体をマークして繁殖を追跡した。処理区と対照区をいくつかづつ設け、処理区には捕食者であるイイズナ(Mustela nivalis)のウンコやオシッコのニオイを数ヶ月にわたって噴射し、繁殖成績を対照区と比較した。
 結果としては、処理区の繁殖は対照区と比べて抑制されたが、一歳メスと二歳メスの産仔数の間に差はなく、仮説が支持されたとはいいがたい。

 実際は結果が少しややこしく、完璧に理解したとはいえないのだが・・・。全体の解析に多重ロジスティック回帰を使ったりできるんじゃないのかなと思ったりした。