Evolution in a seasonal environment: simplicity lost?
A. Hastings (1984) Evolution 38(2)350-358

うーむ、古い。パイルされた書類の山を掃除していて見つけたもの。純粋な個体群生態学がアツかった時代をその数式のカタチに見ることができます。
 テーマはタイトルのとおり。”最近の”(1970年代の)論文によると、安定環境での適応度のもっともよい指標は環境収容力Kを最大化することだが(本当かね。カツラくんにはあまり信じられないですが)、季節変動する環境ではどうかという内容。

dN/dt = rN * f(N,t)  f は周期関数

と一般式をたて、こみあい効果を組み入れてrやKのESSを計算する・・・というのだが、解析解で解こうとしているのでこれがまたけっこう難しい(筆者は"simple model"と言ってるけど)。
 結局、挫折。結論だけ:

・Kが変動する環境では平均個体群サイズを最大化するように進化するとは限らない。
・死亡率が変動する環境では平均個体群サイズを最大化するように進化するかもしれない。

まあ1番目を覚えておけばいいかという感じかしら。でも現実のデータには使えそうもないな。