モルモンコオロギ

(注; Mormon cricket;コオロギの仲間ではなく、キリギリス科に属する)

 Trivers, R. の名著Social Evolution(邦訳:生物の社会進化)を読んでいると、性行動が逆転している事例として「モルモンコオロギ」なる虫の話が載っていた。交尾時に♂は♀に巨大な精包(♂の体重の30%!)を♀に渡す。普通の虫とは逆に♂のほうが子育てに対する投資量が大きいので、高密度下では♂のほうが大きな♀(多産の指標)をえり好みするそうだ。へええ。

http://www.sdvc.uwyo.edu/grasshopper/ansi.htm

 このページのFig. 9, 10を見ると、たしかにこれはすごい。

 興味をひいたのはその習性もさることながら、その名前だ。どこらへんがモルモンなのだろう。というか、モルモンってなんだ?やはりモルモン教のことか?
 googleで「モルモンコオロギ」を検索してみたら、3件しかヒットせず、説明のページはなし。「モルモン」で検索したら出るわ出るわ・・・

 一夫多妻性と関係しているとか、長距離移動をするという点とか、いろいろな仮説を考えたのだが、結局、モルモン教徒の住むアメリカ南西部に分布するからだ、という極めて平凡な結論に落ち着きそうである。真実を知っている人がいたら教えてください。※コメントありがとうございます


P.S.
(1)検索中に「モルモン自転車」なるページが1回ヒットした。モルモン自転車ってなんだろう。
(2)「環境モルモン」で検索したら39件もヒットした。もちろんすべて誤植。