メモ

BEHMER, S. T. & GREBENOK, R. J. (1998) Impact of dietary sterols on life-history traits of a caterpillar. Physiol. Entomol., 23, 165-175.
 異なる種類の植物ステロールを含んだ餌でコナガの幼虫を飼育したとき、幼虫の生存率、発育期間および産卵数にどのような影響があるかを2世代にわたって調べた。寄主由来でないステロールを含んだ餌やステロールを含まない餌で飼育すると、一世代目に比べて二世代目の幼虫生存率がグンと下がり、二世代目の発育期間が長くなる。
 こういう2世代にわかった寄主植物の影響というものを調べることは、母性効果の重要性を調べる上で大変興味深いと思う。親の寄主植物には子の世代まで影響するのかもしれない。ただしこの実験では、一世代目と二世代目を異なる餌で飼育する実験はしていないので、その世代の餌条件と親世代の餌条件のどちらが重要なのかについては評価できないのが残念である。