MR RoseがNew York Timesに談話を載せている。新聞に進化生態学者が載るという社会的な土壌が日本にも欲しい。
 
"Live Longer With Evolution? Evidence May Lie in Fruit Flies"
http://www.nytimes.com/2005/12/06/science/06conv.html
(要登録))

RoseはCharlesworthとの共著で、ショウジョウバエの初期・後期の繁殖に選抜をかけて、他の生活史との遺伝相関を調べた実験で有名。この記事の中では、寿命に対する直接の選抜効果を紹介し、人間の寿命をコントロールできる可能性について議論というか雑談を行っている。

「それだけの長さ(50日)を生きのびて、なおかつ繁殖できるハエから子供を集めて、次の世代を生み出していくんだ。それを12世代くらい続けると、長寿のハエのできあがり。」
 
 ときどきジャーナリストが言ってくるよ。「ワオ、それはあたしの友達がみんなやっていることだわ。」ってね。「そうとも。だからこの実験はいうなれば『キャリアウーマン実験』なんだ」って返してやる。もし世の女性がみんな神経科医で、名声を勝ち得るまで出産を待つなんてことを何世代も繰り返したら、我々は長寿になるように進化していくだろうね。とてもゆっくりだけど。」