外は氷点下7度くらいで大雪だというのに、休日だという理由で校舎には暖房が入らない。しかも俺は窓側の席で、あろうことか窓がさび付いていて完全に閉まらず、隙間にダンボールを詰めているのだ。キーボードを打つ手がかじかんでいる。
 当然のごとく、研究室がこんな状態なので学生は来ない。家でぬくぬくしているのだろう。凍える部屋で黙々と作業をしながら、極東ロシアのアカデミーに思いをはせるのである。