買い占めゲーム

コロナに関係ないトイレットペーパーを買い占めるのはさすがにナンセンスだと思う。でも、買い占めに行列するのは一概に浅ましいともいえない。限られた量のペーパーの買い占めが起きている、という情報がワイドショーやニュースを通じて集団に行き渡った状態では、(正しく理解して)買わないという選択肢はむしろ愚かになりうる。周辺住民の出方はわからないから、もしだれかに近所中で買い占めたら目もあてられない。カミがないなら自分でウンをつかむしかない。よって、凡人は枯渇する前に店頭の行列に並んで、不本意ながら必要以上のペーパーを買わざるをえない。これは”共有地の悲劇”と似た問題で、共有資源の取り合いでは個人の利得が最適化されないというジレンマを生み出す。もし当初誤解していた人が買い占めをやめたら、買い占めはおさまるのだろうか?しばらく続くと思う。

社会的な買い占めはゲーム理論で解析するのだろうが、生物学の状況とは少し異なるだろう。やさしいセミナーがあればぜひ解説を聞きたい。