「異常」とは



コクリコ坂の人。なんか薄幸そうになってしまった。



 妻が、服薬中の薬について不安を訴えたので、別の病院で意見を聞くことにした。
 このところの血液検査の結果では、あるホルモンの分泌量がかなり多いらしい。
 このホルモン分泌が多いと、いろいろなリスクが高くなるので注意が必要だ。
 台風の影響で帰宅命令が出た私も診察につきあった。


 医師はひととおり話を聞いて、
「もらった薬を調べてみましょう。」といって、カタカタカタとキーボードを叩く。

出てきた画面に心のなかでツッコミを入れた。

「Go○gleかよ!」

カタカタカタ

「おくすり11○番」

・・・。

「この薬にはホルモンを上げる副作用がありますね。
 別の病院からもらっているこの薬を飲むと、体調はよくなりますが、ホルモン分泌が異常になります。
 かといって、薬をやめると、ホルモン分泌は下がりますが、体調が悪くなります。

 うん。理屈にあいますね。
 したがって、あなたは異常ではありません。」


 我々は悟ったのだな。
 理論のすぐれた者が、必ずしも患者のニーズに応える臨床家になるとは限らないということを。
 まあともかく、「ホルモン分泌自体は正常ではないが、それは理屈の上では異常ではない」ということで、よかったね!(無理やり納得)


初診料・再診料 810 円
紹介状なし初診時負担 2,625 円

計 3,435 円

「おくすり10○番」を検索するのに 3千円もかけてしまった。
再診なし。
あっても行かなかったと思うけど。