阪神淡路大震災から10年

 地震(1995)から10年がたった。あのとき僕は京都の寮に住んでいたが、京都でもかなり揺れた。木造の部屋が平行四辺形に見えたので、ちょっと怖かった。神戸が壊滅的だという情報が入ったのはまもなくのことだった。
 この事件は多くの人の精神状態に影響を与えた。私の知人を含めた多くの人がオウムに入信したのは、無関係ではないだろう。オウム信者を入寮許可すべきかどうかという問題で、かなり神経をすり減らしたのを覚えている。
 そして地震の衝撃が収まらぬうちに、今度はオウムのサリン(1995)、そして酒鬼薔薇(1997)へ続いたのだ。この一連の流れは、記憶力がかなり落ちた今でもよく覚えている
 他に先輩の自殺(1994)・外米輸入(1994)・喫煙開始(1994)・エヴァンゲリオン(1995)・ウツ発症(1996-97)・ナホトカ号重油流出(1997)・・・僕の学部生時代はけっこう社会的・個人的にすごいことが起こったのだなあ、と改めて感じる。それらは確実に自分のものの考え方に影響を及ぼしている。
 正直なところ、インドネシアの15万人の死者が、あの地震より自分の中で大きな意味を持つとは思えない。それくらいあの地震には、自分にとって深い重みがあった。
 
 あらためて、亡くなった方のご冥福をお祈りします。