掛け算の順序

小学校の算数で、正解が4*3のところ3*4でバッテンにされるというのがしょっちゅう話題になるけど、
 
実数 m,n について m * n = n * m を証明せよ。
 
というのは意外と難しい問題ではなかろうか。どうやって証明するの。これ。
 
・左辺 = m + m + m + ... ← ダメ。小数の場合や負の場合もあるから
・両辺をnで割ってみる
(m * n)/n = (n * m)/n ← これ以上開けないような気がする。「割る」の定義の問題もあるし。
 
・両辺に1/nを右からかけてみる.
 
m * n * (1/n) = n * m * (1/n)
より
m = n * m * (1/n).
両辺に右から(1/m)をかける
m * (1/m) = n * m * (1/n) * (1/m)
1 = n * m * (1/n) * (1/m)  ← 全然ダメそう。左からかけてもダメっぽい。
 
 
……ということで降参。正解を検索してみたらすごく難しい。自然数の場合は数学的帰納法を使って一応は証明できるみたいだけど、実数については「意外と」どころかきわめて難解である、ということがわかった。
 
こんな難しい問題を小学生にやらせていいのだろうか?
 

 
 冷静に考えれば、最初から順番が違うんだから、上のように掛けたり割ったりしても全然ダメなのは明らかですね。