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ヨメが洗濯用品を買いたいという。いいんじゃないすか、と思って聞いていたら、それを使うと洗剤を入れなくてもよくなるらしい。そりゃ香料かなんかで誤魔化しているんだろうと思い、ネットで調べてみたら、マグネシウムの単体が入ったバッグであった。それは盲点すぎる。

商品の説明を整理すると、

Mg + 2H2O -> Mg(OH)2 + H2↑

Mg(OH)2 -> Mg2+ + 2OH- (二段階電離)

よって、水酸化物イオンが発生してアルカリ性

一方、洗剤もアルカリ性

よってマグネシウムは洗剤になる。

 

Stoooooooop!

 

いやいやいやいや、論理の大ジャンプもさることながら、

 

H2↑      ←なにこれ

 

水素でちゃったらダメじゃね?ウェブサーチしてみたら、ご丁寧に触媒のクエン酸までついてくる商品もあった。たくさん水素がでるよ。やったね。

 

ヨメの話では周りみんな使っているという。匂いがつかないそうだ。はー。いつか火花が飛んで「ボン!」といかないことを願う。まさか大量には入れないとは思うが……。

 

ちなみに商品は50gで2,000円程度。マグネシウムの相場は純度によるがキロ3,000円くらいか。

 

アルカリ性でいいのなら、そんなまどろっこしいことはいらない。普通の人なら重曹とか、イラチな人は水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を洗濯槽にぶち込めばよい。ただし一切責任は取れない。

 

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ヤブニッケイの展葉

香南市 2020.5上旬