The affinities of mites and ticks: a review (ダニ類の類縁関係)
J. A. Dunlop and G. Alberti
J Zool Syst Evol Res 2007 46(1)1-18
http://dx.doi.org/10.1111/j.1439-0469.2007.00429.x
http://www.blackwell-synergy.com/doi/abs/10.1111/j.1439-0469.2007.00435.x
要旨(本文も含めてやや意訳)
 MiteとTick(約48200記載種)は2つのクレード、AnactinotrichidaとActinotrichidaに分けられている(Alberti, 2006)。これらが、ほかのクモ綱に対して姉妹群(単系統としてのAcari)を形成するかどうかについて議論がある。
 Miteが独立した2つの系統に由来するという説の支持者は、それぞれの系統の共有派生形質を提示してこなかった。また、Acariの単系統を支持するとされた形質は、ほかのクモ形綱と比較したわけではなかったので不十分である。本当は十分に形態比較を行いたいところだが、形態の表記法が一貫していなかったり、miteに特有の形質があるため、うまくいってない。さらに、個々の下位分類群に特異的な形質が、あたかも全てのAcariに特有であるかのように誤って扱われている。
 この論文ではmiteの類縁関係についてレビューした。歴史的に見て、miteはクモ形綱の基部に位置するのか、クモ形綱の中で高度に派生的なのかについて古くから議論されてきた。現在ではとりあえず、他のクモ形綱の姉妹群としてザトウムシやヤイトムシなどに近いところに位置しているということになりそうだ。われわれは解決策を提示できないが、今後の系統解析で重要になるだろう形態形質を示すとともに、有力な形質としてtagmosis(節)やgrathosoma(頭部)について紹介する。
 
・・・というわけで、やっぱりようわからんというところか。歴史的経緯は参考になるけど。現時点での系統樹(Fig.2)を見たけど、これホンマでっか?なんか信じられんのですけどね。