狂乱の域

全国一斉休校とは狂乱の域に達してしまった感がある。個人的には政府のアリバイ作りと思っているが、個人であらがっても詮無きこと、しかたがないと受け入れるしかないだろう。

 で、これで収束に向かうかというと多分無理で、しばらく患者は増え続けるだろう。感染症の動態を予測する有名なSIRモデルは次のようなもの。

 \displaystyle \frac{dS}{dt} = - bSI

 \displaystyle \frac{dI}{dt} = bSI - rI

 \displaystyle \frac{dR}{dt} = rI

 S, I, R はそれぞれ健常者、感染者、回復者(抵抗性つき)の人数。b, r, S, I > 0

感染者数Iを最大化するには第2式 = 0となることが必要で、

 (bS - r)I = 0

I > 0 なので、

 S = \displaystyle \frac{r}{b}

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なお、SとIの関係式は式1,2から、

 \displaystyle \frac{dS}{dI} = \frac{dS/dt}{dI/dt} = \frac{- bSI}{bSI - rI}

から算出できる。この右辺はIが約分されてSの式だから、変数分離形となりI=f(S)の形で解けて上図の曲線の式が得られる。

 

感染者数がピーク(S*=r/b)となるまで時間の計算は、式1にIを代入すれば一応t-Sの関係は出るようだ。病的な積分であるが t = g(S)の形にはできそうである?

所要時間は g(S*)-g(S0).

ただしS0は初期値。

まともな解になる気がしない。

 

(継続審議, 2/29)

 

(追記 2020-04-02)

いろいろ調べたが、ピーク時間となるtは代数的には簡単には求められないようだ。 

 

事態は私が思ったよりも緊迫してきた。上記モデルの b, r のパラメータは簡単には求まらない。下記リンク(英語)にソフトウェア・エンジニアの方が各国の動態をシミュレートしてくれたのでそれを参考にすると、各国について2つのシナリオ(推定法)が示されている。いずれにしても、日本ではこのあとズルズルと数千規模にまで感染者数は増えていくようだ。この傾向は、しばらくは増え続けていくという本ブログの直感に合うようである(ただし、微分式はちょっとしたパラメータでガラリと数字が変わるので、いい方向に変化してもらいたい)。

 いずれのシナリオでも半年間の回復者(R)は一万人の規模に達しており、これは驚くべき数字である。SIRモデルは保菌者や死亡を考慮に入れていないが、今後のどのような経過をたどるのか注視していきたい。上記に関して勘違いがあったらコメントをいただきたい。

https://www.lewuathe.com/covid-19-dynamics-with-sir-model.html

 

SIRのシミュレーションはこちらの計算サイトも参考にしました。

http://www.public.asu.edu/~hnesse/classes/sir.html