バーベキューの恐怖

ついに恐れていたことがやってきた。ムリヤリ入らされたWhat'sApp(LINEみたいなもん)で、娘さんたちが

 

「一週間頑張ったから、みんなでバーベキューしましょうよ!」

 

とか言い出したのである。

 

きた。もう「リア充」の思考そのものである。なんで疲れたらバーベキューすることになっているのだろう。一週間も(かなりマニアックな)講義を聞いて顕微鏡を覗いているんだし、土日くらい普通に休みたいやん。今日また連絡があり、話が着々と進んでしまっている。みんながバーベキューを囲んで盛り上がっている中、ひっそり離れて立ち、焦げた野菜の切れ端をかじっている自分の姿が目に浮かぶ。

 

「あなたはどうする?」(≒いくよね)

 

という肩たたきをビクビク怯える生活となってしまった。


その後、バーベキューこそ取りやめになったものの、レストランバーで飲みましょということになって、先生自らがウキウキで手配しだした。

あまり気が進まなかったが、「お断りします」というのも変な感じがする。まあ、そこはそれ。ひとたび店に入ってしまえば、多少の疎外感はあったが、それなりに楽しい時間を過ごすことができた。ピザと地ビール(これはうまかった)を楽しみながらみんなの様子を観察していると、おしゃべりするだけで全然酒が進んでいない。自分は会話もよく聞き取れないし、もう少し飲もうと思って二杯目を頼んだときである。テーブルのみんなの視線が私に注がれた。隣の男が聞く。

 

「お前、おかわりするのか!?」

 

え、なんかしちゃいけない雰囲気だったのかな。なに、アメリカ人はおかわりしないの?
二杯目のビールはほとんど味がしなかった。

 

ほどなく、とくになんのイベントもなく、みんなひたすらおしゃべりして淡々とお開きとなった。

 

…… えー、なにこれー、全然足りないよ。アメリカ人ってたくさん食べるんじゃなかったの?完全に肩透かしだ。いやむしろ足りないわ。逆にバーベキューだったらどんなんだったのだろう。まさか肉を食わないのか?金網いっぱいに肉を並べて一心不乱に焼いてこそのBBQだろうが。白飯があるとなお最高だ。

 

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ファンの多いアワケナガハダニの仲間

 

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昼はフルブライト食堂でてんこもり。