『馬鹿について』

大学生のころ、生協の書籍部で手にした本の表紙には『馬鹿について』。
黄色地に黒文字の不気味な装丁で怖くなった。なんだこれ。
裏表紙で怖いおっさんがにんまりしていた。
表表紙でこの世の馬鹿をざっくり分類していた。

知能が低すぎる馬鹿
知能が正常な馬鹿
知能が高すぎる馬鹿
               人間、このおろかなるもの

どの人間もいずれかの馬鹿にあてはまるのだろうか。
たしか僕は買ったのだと思う。読んだ記憶があるから。
とてもヘンな本だった。残念なことに内容はよく覚えていない。
こういうヘンな本を置いておくのはきっとよい本屋である。いまでも生協に置いているだろうか。
いまならあのころとは違った読後感を持つのだろうか。
 
『馬鹿について』
まだ売っているようである。
馬鹿について―人間-この愚かなるもの
おすすめは、しない。