床屋II

ここらへんの町の一角には床屋さんの密集地帯があります。
この前数えてみたら国道沿いに11軒もありました。
のれん分けなんでしょうか。不思議です。
ある床屋に入ってみたらおじいさんでした。
髪を切りながら
「お客さん、ここはじめて?」
「はあ、まあ」
「いつもはどこ行ってるの?」
「○○とか」
「あ〜あそこはダメだね。あそこの坊主は昔から知っているけどねえ、あそこは三千円もとるでしょ。ああいうところはねえ、ちょっとねえ。」
おじいさんは地元気質なのか、けっこう負けず嫌いのようです。
「ほかには?」
「△△とか」
おじさんはフフフンと鼻を鳴らし
「あ〜、あのチェーンはねえ・・・まあ、若い人にはああいうのがいいのかもしれないけどねえ。まあ、安いからねえ。」
おかげでチェーン店の看板料の相場を教えてもらえました(ムダ情報だったのですぐ忘れましたが)。
自信のある人というのはとてもうらやましいと思えます。
信頼と安心というのは、自信から生まれるものだと思います。
 
そのおじいさんは、頭のてっぺんが透けて見えるほど頭頂部を短く切ってくれました。
「その髪・・・ヘンだよ」とヨメに言われてから、そこには一度もいってません。