今日は総会と授賞式の後は温泉に行ってしみじみしてました。
俺はなぜたった一人で温泉に来ているのだろう、と歩きながらぼんやり思いました。
きっと誰も誘ってないからだな、と思いました。
 
FAQ

・その所属表記はどういうことか
 JSTサテライト高知という部署が高知工科大学の一室にあり、それが採択する公募型プロジェクト(3年)で雇われています(4月から3年目)。待遇・所属はJST基準です。だから、きちんといえばJSTサテライト高知のプロジェクトの契約研究員です。この前、契約更新するかと聞かれたので大きな声でハイと答えました。
 高知大学の教職員ではありません。でもプロジェクトの代表者の研究場所は高知大学にあり、郵便物など通常の連絡先は高知大学農学部昆虫研究室です(ただし部屋は別)。
 人に説明するときは、高知大学で研究しています、といいます。
 JST高知に統一すると、論文の別刷り請求や郵便物が高知工科大学の部屋にいったりするのでかえって面倒なのです。でも、学生も私が高知大学の教職員だと思っていることがあります。
 ややこしいので困っているところです。
・いまは何をやっているのか
 捕食性カメムシクロヒョウタンカスミカメ)のリスク評価を担当しています。具体的には、まず野外の系統や交雑経路の推定をしようということです。そのため、分子(地理)系統の手法を勉強しています・・・が、難しくてなかなかうまくいきません。めんどくさいときは先生にエイッと投げます(オイオイ)。分析の際にはハダニのサンプルも混ぜてもらっていますが、休眠とかの飼育実験はまったくしていません。標本をとるため机の上の自然日長で飼っています。
 その他、異なるクロヒョウタン個体群の交雑可能性について実験を計画したり、交尾個体の精子を見て感動したりしています。
 ゼミに出たり、学生の質問に答えたりもします。ただし、なぜか昆虫ではなくて植物関係のほうです。だからキク科植物とか温帯林や熱帯雨林の話とか土壌水分の浸透ポテンシャルとかの話も聞きます。

・実験について
 基本的にピペットワークです。飼育には飼育の研究補助員がいます。交雑試験の処理も基本的には彼らにやってもらっています。
 野外でクロヒョウタンを採集してハプロタイプの分布を調べるのも仕事のうちです。これまでの結果で日本には大きく異なる二系統が存在することが明らかになりました(去年の応動昆で発表)。いろいろな壁に当たり、いまなお改訂中ですが、気力の問題により難航しています。

・一年後はどうするの
ノーコメント

・この前のEntomol Exp Appl論文について
 かなり長いことレフェリーとの統計法のやりとりにあって、こちらが折れたら、それまで高度に有意だった要因がP=0.06になってしまったのです。大笑いです。
 ただし、グラフを見れば論旨のサポートは明らかだと信じています。また、尤度ベースの統計をすれば明らかでしょう。選抜方向にタイムラグがあるときの統計はややこしいような気がしてますが、ぢつはそんなこともないのかもしれません。

・最近どう?
 おもしろいですよ。知らないことが多くて。以前のODの鬱々々とした日々には比べようもありません。
 ただ、学生の研究へのモチベーションとか、ゼミの内容とか、サイエンティフィックな部分で物足りなさを感じるのは事実です。厳しいのは厳しいのでまたつらいのですが。わがままです。